なぜかしゃべれない私の気持ちをわかって代弁してくれる人がいて、死ぬほど嬉しかった話

しゃべれない場面緘黙児にとって一番つらいこと。
それは誰からも理解されないことです。
親・先生・友達。
誰も場面緘黙でしゃべれない私の気持ちをわかってくれない。
でもたまになぜか人の気持ちを汲み取るのが上手い人がいます。
小学4年のときにやってきた転校生がそのタイプでした。
しゃべらないと誤解されやすい
前回の記事
卓球でしゃべれないせいで練習相手が見つからず、先輩に「君やる気ないの?」と言われた話
に書きましたが、しゃべれない場面緘黙児はとにかく周りから誤解されやすいです。
それもネガティブな方に誤解されやすく、結構傷つくことを言われたりします。
特に小6のときの先生がひどかった。
私がしゃべれないせいでできないことを「なんでやらないんだ!」と何度も怒ってきました。
その先生、私がしゃべらないことは知ってるはずなのに…。
どんだけ想像力ないんだろうって思います。
ちょっと想像すれば、それはしゃべれないならできないから仕方ないってわかることなのに。
私の状況を想像しようともせず、ただ当たり前のことをできないから叱る。できない理由を考えようともしない。
こんな人が先生やってるんだから日本の教育は終わってると思います。
初めて理解者に会った
子供・大人にかかわらず、多くの人に誤解されてきた私。
そんな私に、ついに理解者が現れました。
っていっても別に私はその人と親友になったとかその人とはしゃべったとかではなく、ただその人が人の気持ちを察する能力が高くてしゃべれない私の気持ちも理解できてただけですが。
一応小学校の頃、友達なんてほとんどいなかった私にも休み時間などに時々声をかけてくるくらいの仲の人は何人かいました。
でもそういう彼らですら私の気持ちはほとんど理解できてなかった。
にもかかわらず転校してきた彼(J君)は瞬時に私の気持ちを察して私が言いたいことを代弁してくれたんです。
たとえば
(あ、それ。それが言いたかったんだ)
ってことをよく言ってくれる感じです。
このとき私は人生で一番うれしかったです。
今までの人生で先生はおろか、親や兄弟にすら理解してもらったことなんてなかったですから。
しゃべれない私を誤解して嫌味を言ったり、イジメてくる人もいますが、そういうつらい時によくJ君の存在を思い出し、「わかってくれる奴もいるんだ」と思って精神を保つことができました。
ちなみにJ君はイケメンだしいい奴だしですぐにクラスの人気者になりました。
もし私がしゃべれてたらJ君とはいい友達になれただろうなと思います。
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