担任の先生にしゃべるよう説得されたけどしゃべらないんじゃなくてしゃべれないのでどうしようもなかった話

どうも。無口おばけです。
今回は小学校入学と1年生の時の話を書きたいと思います。
小学校入学後、しゃべらない子認定される
小学生は物心がついて自我が芽生えるタイミング。
幼稚園の時は曖昧だった自我がハッキリしてきます。
で、これが場面緘黙だった私にとって何を意味するかというと、周りの子供たちに
「しゃべらない子」
としてハッキリ認識されてしまうことです。
実は私は小学校入学時はまだ一応しゃべる気でいました。
実は私は幼稚園の年長のとき、一番仲のいい子と一言だけしゃべったことがあったんですよね。
だから小学校入学時、自分では自分をしゃべれない子供だと思ってなかったと思います。
しゃべろうと思えば普通にしゃべれると思ってた。
ただ場慣れするのにちょっと時間がかかるだけ。
そんな感覚でした。
でも問題は私がしゃべり始める前に周りの子供たちみんなが私をしゃべらない子として認識してしまうこと。
「○○君はしゃべれない」
と。
それにより、私自身も自分はしゃべれないのか、と思いこんでしゃべれない自分を演じてしまう。
で、気づいたらしゃべれない子供として固定されてしまい、しゃべろうと思ってもしゃべれなくなる。
この流れで小学校でも場面緘黙になりました。
ちなみに実は幼稚園の時に一番仲良くてしゃべったことがある子とは小学校が別だったんですが、もしその子と同じ学校同じクラスになってたらたぶん普通にしゃべれてたんじゃないかと思います。
私が小学1〜2年生の頃、ちょうどゲームボーイが発売され、初代ポケモンが流行り始めました。
私も小1のときにゲームボーイとポケモンを買ってもらい、ハマってました。
で、クラスで真後ろの人が隣の席の子とポケモンの話で盛り上がってて、会話を盗み聞きしながらめっちゃ会話に混ざりてーって思ってました。
場面緘黙の人って本当はしゃべりたくてしゃべりたくてしょうがないんですよね。
周りからしたら本当はしゃべれるのにしゃべらない緘黙児はしゃべりたくないからしゃべらないようにしか見えないのでわざとしゃべらないと誤解されますが。
とにかく小学校入学と同時にクラスの子どもたち全員からしゃべらない子認定され、最初はみんな不思議そうに
「なんでしゃべんないの?」
「あって言ってみて」
などと言ってきましたが、慣れると「○○君はしゃべれないからしょうがない」と思われるようになりました。
授業中先生も私がしゃべらないことを認識してるのでしゃべらない前提で接してくれました。
担任の先生に説教部屋に呼び出されて何度もしゃべるよう説得された
しかし私の担任の先生はさすがに私がしゃべらないことをまずいと思って何度かわたしをしゃべらせようと説教部屋(倉庫みたいな部屋)に呼び出して説得を試みてきました。
「今しゃべれないとずーっとしゃべれなくなるよ」とか。
「今しゃべらないと大きくなるにつれてどんどんしゃべるのが難しくなっていくよ」とか。
「大きくなってもしゃべれないと絶対困るよ」とか。
まぁ気持ちはすっごくわかるんですが、小1の子供にこういうこと言ってもあまり伝わらないんですよね。
この先生が場面緘黙という病気のことを知ってたか、知らないけど同じようにしゃべらない子供と接した経験からなんとなくわかった知恵でそう説得してきたのでしょう。
でもとにかくしゃべらないんじゃなくて「しゃべれない」のが場面緘黙です。
だからいくらしゃべるよう説得されても、しゃべれない私にはどうしようもありませんでした。
小1のときはともかくとして、場面緘黙の子供も本当はしゃべりたいししゃべらなきゃって思ってるんですよね。
でもしゃべれないから困ってる。
そういう子にしゃべるよう説得してもまぁ無駄です。
それよりはその子がどうすればしゃべれるようになるかを一緒に考えてあげないとダメですね。
まぁでも場面緘黙というものを知らないのに治そうと頑張ってくれただけでも、この先生はいい先生だったと思います。
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