卓球でしゃべれないせいで練習相手が見つからず、先輩に「君やる気ないの?」と言われた話
小学校高学年になると、週1で1時間だけ、クラブの時間がありました。
部活とは違うんですが、部活に近い感じで、みんな好きなスポーツや芸術を選んで上級生・下級生が混じって活動する、という感じです。

私は両親が卓球部で時々地域の体育館で卓球してたこともあって卓球好きだったので卓球クラブを選びました。
そこでしゃべれないせいで嫌味を言われて、ショックを受けました。
卓球クラブは普通に楽しかった
卓球好きだった私にとって、卓球クラブは楽しかったです。
私は運動は苦手でしたが嫌いではありませんでした。
足は遅いし、サッカーとか突っ立ってるだけだし、肩の力がないのでドッジボールでボールを投げても女子以下の威力しか出ないしで、かなり運動音痴な方でしたが、体育の時間は普通に好きでした。
私は元々男の子だからか、勝負事は好きで勝つか負けるかハラハラドキドキするサッカーとかは、参加してなくても見てるだけでも普通に楽しいんですよね。
で、基本運動神経低い私が唯一平均よりは上手くできたのが卓球です。
まぁ子供の頃何度か親とやってたからですが。
それまで家族以外の人と卓球をやったことはなかったんですが、家族以外の人とやっても普通に楽しめました。
なので基本的にその卓球クラブの時間は私にとって楽しい時間でした。
でもある日を境にそれが楽しい時間ではなくなってしまいました。
練習相手が見つからずただ待ってるだけの私を見てた先輩に「君やる気ないの?」と言われた話
卓球は2人でやるもの。練習相手が必要です。
でもしゃべれない私は自分から誰かを練習に誘うことはできません。
誰かが誘ってくれるのを待つしかないのです。
だからいつも誘われるのを待ってました。
でも待ってるだけだと奇数のときなど、あぶれることがあります。
あぶれたときは普通はどこかに混ざって3人で交代でやるんですが、それも「入れて」と言えないと混ざれません。
「入れて」が言えない私はただ優しい誰かが気づいて声をかけてくれるのを待ってることしかできませんでした。
まぁたいていは誰かが気づいて声をかけてくれてたんですが、ある日先輩に言われました。
「君やる気ないの?」と。
で私が黙ってると
「やる気ないなら帰れば?」と。
この一言は私にとってかなりショックでした。
私は卓球好きだし、やる気はたぶんその卓球クラブの中でも人一倍高かったです。
図書館で卓球の本借りるぐらいでしたし。
でも練習相手を見つけることに関してはしゃべれない私にはどうしようもないことでした。
自分から練習相手を誘うことをせず、ただ待ってるだけ。
余っても入れてもらおうとしない。
おまけに常に無口・無表情。
そりゃあ傍からみたらやる気ないように見えますよね。
しかし私はこの先輩の一言にだいぶ傷つきました。
で、その日から卓球クラブの時間が苦痛の時間になりました。
その先輩に会いたくないから。
この先輩は私がしゃべれないことを知らないから誤解したんでしょうけど、場面緘黙はとにかく周りから誤解されやすいです。
しゃべらない=人間嫌いなんだと思われることとかもありますし。
場面緘黙という特殊な病気に理解を求めるのは難しいことですが、人の気持ちや状況を想像しようとせずにただ自分の常識だけに当てはめて人を非難する人は私は好きになれないですね。
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