場面緘黙の後遺症で一番の問題は劣等感!劣等感の克服方法
場面緘黙は後遺症の方がつらいです。
ずっとしゃべらなかったからしゃべることに苦手意識を感じてしまう。
普通の人にはできる会話がうまくできない。
これがとても大きな劣等感になって元場面緘黙の人を苦しめています。

しかしこの劣等感を克服しない限り、場面緘黙症の後遺症は治りません。
この記事では劣等感の克服方法を紹介します。
場面緘黙の後遺症=しゃべることが苦手の原因は劣等感によるもの
場面緘黙症の後遺症は人によって違うと思いますが、多くの人に共通する症状はしゃべることが苦手なこと。
普通の人が普通にしゃべれるようにはしゃべらないことは大きな劣等感になります。
しかし実はこの「劣等感」こそが、しゃべることが苦手になる原因でもあるのです。
どういうことかというと、
自分で自分はしゃべるのが苦手だと思ってる=劣等感を感じてる
⇒その結果実際にしゃべるのが苦手になる
ということです。
もちろん元場面緘黙の人は、長い間しゃべらなかったことで実際に普通の人よりもしゃべるのが苦手になってることは多いです。
でも家族とは普通にしゃべれてた人、場面緘黙症になる前までは普通にしゃべれてた人であれば少しリハビリすれば普通にしゃべれるようになるまでにそれ程時間はかからないはずです。
しかしいつまで経っても場面緘黙症の後遺症を引きずり、しゃべるのが苦手なままの人もいます。
こういう人はおそらくですが、
自分がしゃべるの苦手なことを意識しすぎ=劣等感が強すぎることが原因で治るはずのコミュ障が治らなくなってる可能性が高い
です。
なぜなら、
しゃべるのが苦手だと思ってる
→しゃべることに自信がないから緊張して声が小さくなったり変になったりする
→しゃべることに自信がないからしゃべるときに緊張して頭が真っ白になり、余計にしゃべれなくなる
からです。

私がまさにこのパターンでした。
私は幼稚園〜高校卒業までの15年間、学校でしゃべりませんでした。
大学でしゃべり始めたものの、最高レベルのコミュ障+声が小さいことでまともに人としゃべれず、大学で友達はできませんでした。
大学でしゃべるのが苦手なことを痛感した私は、子供の頃学校でしゃべらなかったことで、本来育つはずの人と話す能力が育たなかったのが原因だと考えました。
それは本当でしたが、問題はその考えにより、子供の頃しゃべらなかった分=15年分くらい人としゃべりまくらないとしゃべる能力が普通レベルにならないと思い込んでしまったこと。
だから人としゃべる練習をしなきゃと接客バイトをしたリ、必死で友達を作ろうとしたり、ガールズバーに通ったり色々やりました。
そうやってしゃべるのに慣れることは多少は効果があったかもしれませんが、コミュ障=しゃべるのが苦手なのを治す根本的な解決にはなりませんでした。
自分はしゃべるのが苦手で、練習しないと普通にしゃべれるようにならないんだとずっと思ってたこと。
この考えを捨てて初めてコミュ障が治りました。

私は自分が思い込んでたよりもしゃべるの苦手じゃなかったのです。
劣等感の克服方法
劣等感の克服方法は簡単です。
自分は今のままでいいんだ、と思うこと。
つまり、ありのままの自分を受け入れること、です。

確かに私はしゃべるのちょっと苦手。
でもだから何?世の中にはコミュ障でしゃべるの苦手な人なんていくらでもいるよ。
それに私はしゃべるの苦手な分考えるのとか感じるのとかは得意だよ。
だから別に普通の人と比べて自分が劣ってるなんて1ミリも思わない。
こういう感じです。
人には誰でも得意・不得意があります。
元場面緘黙の人ならおそらくしゃべるのが苦手。
でも場面緘黙になる人は繊細で感受性豊かな人が多く、大人になってから芸術などの分野で活躍する人も多いです。
それに学校でしゃべらない間、あなたはいつも何してました?
みんなが友達と遊んでる時、しゃべれないせいで遊べなかったあなたは何してました?
- 読書ばかりしてた人はいろんな知識が蓄えられてるはず
- 絵を描いてた人なら絵を描くのが得意なはず
- 考え事ばかりしてた人は考えるのが得意なはず
- 人の観察ばかりしてた人は人の気持ちを測ったり、いい人悪い人を見抜くのが得意なはず
- ゲームばかりしてた人は集中力なら誰にも負けないくらいあるはず
しゃべるのが苦手なあなたにも、何か得意なことがあるはずです。
それになによりも大きいのは場面緘黙症だった経験。
誰からも理解されず、孤独だった子ども時代。
これは場面緘黙症になった人にしか経験できないこと。
このつらい子ども時代を乗り越えた経験はめちゃめちゃ大きな武器です。
普通の人とは忍耐力やメンタルの強さが全然違うはずです。
だから私は思います。
場面緘黙症を体験した人は普通の人よりも間違いなく強い。
そして誰でも何かしらしゃべる以外に得意なことがある。
だからちょっとしゃべるのが苦手なくらい、ただのハンデにしかならない。

自信を持ってください。
場面緘黙症のおかげで強くなった自分に。
そしてもしまだ場面緘黙症を治した自分を褒めたことがないなら、褒めてあげてください。
「おまえすげーよ。」って。
「よく頑張ったな」って。
自信を持つと、コミュ障も治る!?
劣等感を克服する方法はありのままの自分を受け入れること。
元場面緘黙の人ならこの病気を経験しただけで普通の人より強くなれてるはずで、自信を持てるはずだと伝えました。
劣等感の反対が自信ですね。
そしてこの自信を持つことには大きな副次効果があります。
自分を受け入れ、自信が持てて、劣等感がなくなった私にはいいことばかりありました。
1. 自信があるから自然と声が大きくなる(ほぼ誰とでも普通の声でしゃべれるようになる)
まず一つは自信がついたことで自然と声が大きくなったこと。
声を大きくするためにボイストレーニングを受けたらコミュ障改善に効果あった
こちらの記事に私がボイストレーニングを受けたことを書きました。
もちろんボイストレーニングの効果もそれなりにあったんですが、自信がついたことの効果はもっと大きかったです。
たとえばそれまではバイトの後輩としゃべるときは普通の声が出るけど、店長などの立場が上の人や怖い人としゃべるときは高くて小さいか細い声しか出ませんでした。
でも今はほとんど誰と話すときも妹としゃべるときと同じくらい低くて大きい普通の声が出ます。
強盗に銃を突き付けられながらしゃべったら誰でもか細い声しか出なくなると思いますが、元場面緘黙の私は昔は誰と話すときもそういう声しか出なかったので、それくらいしゃべることに恐怖を感じてたんだと思います。
しゃべるのが苦手だった私はまず自分の声が小さいのがわかってたのでしゃべっても相手に聞こえないかもしれない恐怖がありましたし、うまく会話できない恐怖もありましたからね。
しゃべるの苦手なままでいいと思うようになり、自信が付いたあとの私はそういう恐怖がなくなったし、ほとんど誰にも物怖じしなくなったので誰としゃべるときも普通に大きい声でしゃべれるようになりました。
ちなみにボイストレーニングを受けたのも自信がつく一因になったと思ってます。
ボイトレ受ける前はあまりにも声小さいと指摘されることが多すぎて、自分の声は小さいんだ、と思わざるを得なかったんですね。
ボイトレを受けてもう大丈夫!私は一人前に大きい声を出せる!と声に自信がついたことでボイトレ自体の効果に加えて自信がつくことの相乗効果が得られたのが非常によかったと思います。
2. 人としゃべるとき緊張せず落ち着いてしゃべれるのでコミュ障になりにくい
元場面緘黙の後遺症でコミュ障な人はよく、
何しゃべっていいかわからなくて固まること
が多いと思います。
これって緊張の度合いが大きければ大きいほど起きやすいと思います。
逆に言えば緊張してないときはあまり起きない。
で、自分に自信が付くと人としゃべるときにあまり緊張しなくなり、落ち着いてしゃべれるようになります。
落ち着いてれば何しゃべっていいかわからなくて固まることは少なくなりますし、仮にそうなっても「ヤバい!なんかしゃべらなきゃ!」とパニくる前に
「ちょっと返答に困りますね」とか「ちょっと意味わかんない^^」と逆に相手に突っ込んだりできます。
または「あなたはどう思う?」「あなたはどうなの?」と聞き返すとか。
会話中は相手の質問に何でも答えなきゃいけないわけでも、相手の言ってほしいコメントを絶対言わなきゃいけないわけでもありません。
何て言えばいいかわからないときは素直にわからないと言うなり、相手に突き返すなり、ノーコメントで華麗にスルーするなりしちゃっていいんですよ。
そんな感じで時々返答に困ることがあっても堂々と振る舞ってるとコミュ障でも全然コミュ障に見えなくなります。
裏技みたいな感じですけど、常に堂々としゃべってれば周りからコミュ障だと思われないと思います笑
3. 今まで悩んでた時間&コミュ障克服のために頑張ってた時間とエネルギーを全部有意義な時間に使える
最後に、個人的に思うんですけど、場面緘黙症の人がしゃべれなくて悩むことに使う時間とエネルギー。
元場面緘黙症の人が後遺症でしゃべるの苦手なせいで悩むことに使う時間とエネルギー。
これめっちゃ膨大だと思います。
私は場面緘黙症の間はずーーーーっとしゃべれないことに悩んでましたし、
治った後も後遺症でしゃべるの苦手なこと(=コミュ障)にずーーーーーーっと悩んできました。
1日に何回も頭の中でどうやったらもっとうまくしゃべれるようになるだろう…って考えてましたし、
実際にしゃべる練習をしようと行動したり、しゃべる練習をするための友達作りをしようと頑張ったり…。
これには結構な時間とお金がかかりました。
- ガールズバー10回くらいで10万くらい+交通費+宿泊費8万くらい(田舎から東京のガールズーに通ってたので)
- フィリピン留学2か月半で50万くらい
- 国内留学1週間 x 2回で20万くらい
あとはmixiのオフ会10個くらい行ったり、英会話カフェに7,8回行ったり、国際パーティーに3,4回行ってみたり…。
そして時給安いのに接客系のバイトしまくった。
これら全部やった意味なかったといえば嘘になるし、そうやって人としゃべりまくった経験にも多少は意味があったと思います。
でも結局劣等感克服して自信がついたら、今までなんでこんなに悩んでたんだろう…って思うぐらい悩む必要なんてなかったことに気づいた。
で、悩む必要がなくなれば今まで悩んでた時間もエネルギーも全部、自分の好きなこと・人生で本当にやりたかったことに使えます。
そしたらもはや私にできないことなんてないんじゃね?って思います笑
私はそれくらい膨大な時間とエネルギーをしゃべれない&しゃべるの苦手なせいで悩むことに割いてたので。
劣等感を克服するために最初にやる自分のありのままを受け入れるっていうのは=悩むのを辞めることです。
私は人間は悩むのやめたときに初めて、本当の意味で人生を楽しめるようになると思ってます。
そして私は今実際に人生楽しんでて、本当にやりたいこと=ポーカーのプロを目指してポーカーやりまくることを楽しんで生きてます^^
元場面緘黙の人は悩むことに使ってた時間とエネルギーが大きい分、悩むのやめてその時間とエネルギーを別のことに使えば大きなことを成し遂げられる人が多いと思いますよ。
まとめ
以上、長くなりましたが、これが場面緘黙が治ってから後遺症のコミュ障でずっと悩んできた私の集大成です。
場面緘黙の後遺症でコミュ障になるのは劣等感が大きな原因になってる可能性が高く、劣等感を克服すれば治る可能性が高い。
私は当時は色んな自己啓発系の本を読んだり、会話の上達法的な本を読んだりしつつ、実際に会話の練習をしまくって治そうとしたけど治らなかった。
そんなことよりしゃべるの苦手な自分をそのまま受け入れて劣等感をなくし、自分に自信を持てるようになったら一気に治りました。
自信を付けるには練習が大事ってよく言われるけど、弱い自分(しゃべるの苦手な自分)を認めて受け入れることの方が私には断然効果がありました。
劣等感がなくなればしゃべるのが苦手になる要因=声が小さくなったり、しゃべるとき緊張したりすることがなくなるからです。
たぶんこれは場面緘黙の後遺症以外でもあらゆる悩みを治すのに効果があると思います。
おかげで私は今悩みゼロ、ストレスフリーな人生を送ってます。
ってことでこれを読んでるあなたもまずは自分のありのままを受け入れてください。
そして場面緘黙症を克服した強い自分に自信を持ってください。
そうすれば多少しゃべるの苦手でも気にならなくなるでしょうし、自分に自信が持てればしゃべるのもだんだん苦手じゃなくなっていくはずです。
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